尾山台中学校で授業/東京都世田谷区

2023.3.3

講師:堀均さん

人数:2年生約100人

日本対がん協会は3月3日、東京都世田谷区立尾山台中学校で2年生約100人を対象におこなわれたがん教育授業に協力し、がんサバイバー・クラブのスタッフ、堀均さんを外部講師として派遣。がんの基礎知識とともにがん検診の重要性、闘病体験談を通して命の大切さを伝えました。

堀さんは、生徒たちにクイズを出題しながら、日本人の一生の中で2人に1人はがんになること、1年間で約100万人が新たにがんになり、品川区の人口に相当する約38万人が毎年がんで亡くなっている状況を説明。がんは体の細胞が増える過程で発症するため誰にでも起こり得ることだが、早期発見と適切な治療で治せることを伝えました。また、禁煙やバランスのいい食事、適度な運動などがリスクを下げること、がん検診で早期がんを見つけられることも説明しました。

堀さんは2000年、48歳のときに肺がんを告知され、放射線治療や外科手術を受けました。その後の2006年、がん患者やその家族を支援し、がん征圧をめざすチャリティ活動「リレー・フォー・ライフ」に参加。集められた寄付金は、若手医師の育成や新薬開発の助成など未来の子どもたちへの活動でもあると話し、最後に「がんになるのは誰のせいでもない。いまを生きる命を大切にしてほしい」と生徒たちへ呼びかけました。

講師へお礼を述べた生徒は「がんに対する考え方が変わりました。がんになるのは仕方がないこと。身近な人ががんになったら優しく接したいと思います」と話しました。