滝合小学校で授業/東京都日野市
2023.11.17
講師:阿蘇敏之職員
人数:6年生約60人
滝合小学校は11月17日、6年生約60人を対象に、がん患者の気持ちや生活を知り、毎日の生活や健康、生きることの大切さを児童に考えてもらうため、がんをテーマにした保健の授業を行いました。がん患者・家族の支援やがん征圧をめざすチャリティ活動「リレー・フォー・ライフ」を担当する阿蘇敏之職員が講師を務め、がんが発生する仕組み、治療方法の種類や決め方など、自身の経験やクイズを交えて解説しました。
がんは異常な細胞が増え続け、正常な細胞の邪魔をするようになります。がんと診断されたら医師と話し合って治療方法を決めます。誰でも可能性がありますが、検診でがんを早く見つけることができ、適切な治療で約9割は治せます。ただし、検診で見つからないがんもあるため、何か症状があれば医師に診てもらうことが大切だと話しました。
阿蘇職員は20歳で結婚する直前、精巣がんが見つかり手術を受けました。結婚後、2児の父になり、子育てや仕事でがんを忘れていた43歳の時、転移による後腹膜胚細胞腫瘍が見つかりました。治療中、家族や知人、医療者らに支えられて「ひとりじゃない」と感じたといいます。また、家族との会話や笑顔が増え、子どもの成長など目標をもって治療に挑めたとのこと。治療ではつらく、痛いこともあったが、うれしいこともあったと振り返りました。そのうえで「話を聞いて感じたことや思ったことを家で話してみて下さい」と締めくくりました。
質疑応答では「がん細胞は1日にどのくらいできる?」「手術後から退院までどのくらいかかる?」「抗がん剤治療中の食べ物は?」「手術の時間は?」などの質問が出ました。「励ましの言葉は?」との質問に、阿蘇職員は「いつも通りに接してくれたことがうれしかった」と答えました。
児童は「がんの治療のことなど詳しく知ることができ、一人じゃないことがわかりました。私たちも笑顔で生活していきたい」と話しました。