矢口中学校で授業/東京都大田区
2023.11.24
講師:三浦裕司医師
人数:2年生約150人
矢口中学校では24日、総合的な学習の時間にがん教育の授業を行い、2年生約150人が参加しました。がんについて学び、命の尊さや生きることの意義を考えるきっかけにしたいとのこと。日本対がん協会は虎の門病院臨床腫瘍科部長の三浦裕司医師を外部講師として派遣しました。
「がんと聞くと、どんなイメージがある?」など、三浦医師は生徒へ質問やクイズを交えながら授業を進め、「どんな病気なのか正しく知る。知れば対策ができる。正しく怖がり正しく対処することが大切です」と語りました。
がんは紀元前2500年ごろ古代エジプトの時代から記録があるが、細胞から生じる病気だとわかってきたのは100年ほど前から。1個の異常な細胞が1㎝になるまで乳がんだと10~20年かかるが、1㎝から2㎝に大きくなるのは1~2年と短いため、定期的にがん検診を受けることが大切だとしました。
喫煙や飲酒などの生活習慣、生まれつきの体質(遺伝)、細菌・ウイルス感染のほか、原因不明のがんも少なくありません。患者に接する場合、生活習慣が乱れた人との偏見をなくし、「相手がどう感じるか想像して」と述べ、身近な人なら今まで通りで良いとアドバイスしました。
また、高齢化でがん患者の増加が予想されることや、喫煙で周囲(受動喫煙)のリスクも上がることなど、がんに関する身近な問題を指摘し、自分たちでできる対処法として、生活習慣の見直しやワクチン接種などを紹介しました。
生徒からは「がんに対するイメージが変わった。正しい知識が大切だとわかりました」との感想が聞かれました。