2021年03月26日
お知らせ
「まんが みんなのがん読本」をWeb上で発行 ~乳がんサバイバーの女性が漫画執筆~
がんのことを子どもたちにもっと知ってもらうため、日本対がん協会は2021年3月26日、「まんが みんなのがん読本」をWeb上で発行しました。男女2人の子どもが医師と対話しながら、がんの知識を一つずつ学んでいくというストーリーで、漫画を描いたのは乳がんサバイバーの夢野かつきさん。夢野さんは「お父さんやお母さんにも、がんのことをもっと知ってもらえたら、うれしいです」と話しています。
日本対がん協会はこれまで、文部科学省選定の動画アニメ教材「よくわかる!がんの授業」を作成するなど、子ども向けの教材を作ってきました。がん教育が教育指導要領に盛り込まれ、2021年度から全国の中学校で、2022年度からは全国の高校で全面実施され、小学校でもがん教育が重視されるようになったことから、協会は改めて子ども向けの読み物を作成しました。
今回作成した「まんが みんなのがん読本」はモノクロ・一部カラー、25ページ、垣添忠生・日本対がん協会会長の監修で、小学校高学年以上を対象年齢としました。生涯で2人に1人ががんになり、年間死亡者の3割近くががんで亡くなっている現状に触れた後、がんの原因とがんの種類を説明。さらに禁煙などのがん予防、国が勧める5つのがん検診、命と健康の大切さなどを解説しています。漫画形式でところどころにクイズを織り込むなど、子どもたちが読みやすいように編集しました。
漫画を描いた夢野さんは2015年に乳がんになりました。その時の体験を「乳癌日記」という漫画にして発行しました。今回、協会からの漫画執筆依頼に対して、「子どもたちに、がんの正しい知識を伝えることのお手伝いができるなら」と引き受けてくれました。夢野さんは「まんが みんなのがん読本」のあとがきで「今は治療して元気になりました。正しい知識を持てば、怖いイメージのあるがんも、怖くなくなります」と書いています。
「まんが みんなのがん読本」は日本対がん協会のホームページから無料でダウンロードできます。
URLは https://www.jcancer.jp/digital-book-001
三井住友銀行から2020年度に頂いた寄付金で、この読本を作成しました。