大腸がんの基礎知識

1.大腸の構造と大腸がん

大腸の構造図

大腸の全長は約2mで、大きく結腸、直腸と肛門の3つに分類されます。

食べ物は、小腸から大腸に入ると、まず盲腸をとおり、上に向かう上行結腸、横に進む横行結腸、下に向かう下行結腸、そこからS字状に曲がったS状結腸を通って直腸を下って肛門から排出されます。

大腸がんの死亡数は食の欧米化の影響か増加傾向にあり、今後も増加すると予想されています。

しかし、早期に発見して治療すればほぼ治癒が可能ながんです。

2.罹患数(新たに大腸がんになった人の数)と死亡数のデータ

最新の2020年のデータでは、大腸がんになった人は、男性は8万2809人で2位、女性は6万4915人で2位です。総数では1位になります。

部位別死亡数を最新の2021年のデータで見ると男性では2万8080人で2位、女性は2万4338人で1位、男女計では5万2418人が亡くなっています。

3.危険なサイン(大腸がんの初期症状)

大腸がんは早期の段階では症状がほとんどありませんが、以下のような症状(サイン)が現れた場合は、大腸がんを疑って医療機関で検査を受けましょう。

●便に血や粘液が混じったり、 下血したりする(痔と自己判断しないこと)
●下痢と便秘を繰り返す(便通異常)
●残便感がある
●腹部に膨満感がある
●腹痛がある
●肛門痛がある
●腹部にしこりがある
●腹鳴(おなかがゴロゴロ鳴ること)がある
●便が細くなった
●貧血症状が続く
●治りにくい痔がある

次のような人も検診を受けることをお勧めします。

●10年以上、潰瘍性大腸炎にかかっている
●家族の中に大腸がんにかかった人がいる
●大腸ポリープが見つかったことがある

 

 

最終更新日:2024年8月23日