がんの部位別統計
2023年の部位別がん死亡数を死因順位別に見ると、トップは男性が肺がん、女性が大腸がんです。
がん罹患数は男女ともに膵臓がんが増加している一方で、男女ともに肝臓がんが減少傾向にあります。2021年のがん罹患数を見ると、男性は前立腺、女性は乳房が最も多くなっています。
1.主な部位別がん死亡数(2023年)
厚生労働省が2024年9月に公表した「2023年の人口動態統計(確定数)」によると、がん(悪性新生物〈腫瘍〉)による死亡は、38万2504人(男性が22万1360人、女性が16万1144人)で、全死亡数の24.3%を占めました。
部位別でみると、男性は肺がん、大腸がん、胃がん、膵臓がん、肝臓がんの順に多く、女性は大腸がん、肺がん、膵臓がん、乳がん、胃がんの順となっています。
主な部位別がん死亡数(2023年)男性
※グラフ「その他」は、口腔・咽頭、喉頭、皮膚、乳房、膀胱、中枢神経系、悪性リンパ腫、その他のリンパ組織・造血組織及び関連組織の悪性新生物、その他の悪性新生物の合計
主な部位別がん死亡数(2023年)女性
※グラフ「その他」は、口腔・咽頭、喉頭、皮膚、膀胱、中枢神経系、悪性リンパ腫、その他のリンパ組織・造血組織及び関連組織の悪性新生物、その他の悪性新生物の合計
2.部位別がん罹患数(2021年)
厚生労働省が公開した「令和3年全国がん登録罹患数・率報告」によると、2021年1~12月に新たにがんと診断された罹患数(上皮内がんを除く)は98万8900人(男性55万5918人、女性43万2982人)。部位別の罹患数は大腸が15万4585人(15.6%)で最も多く、次いで肺12万4531人(12.6%)、胃11万2881人(11.4%)の順となりました。
※総数は男女および性別不詳の合計
部位別がん罹患数(2021年)男性
部位別の罹患数をみると、男性は前立腺がんが9万5584人(17.2%)と最も多く、次いで大腸がん8万6271人(15.5%)、肺がん8万2749人(14.9%)、胃がん7万6828人(13.8%)、肝臓がん(肝および肝内胆管)2万3677人(4.3%)の順となりました。
※グラフ「その他」は、口腔・咽頭、喉頭、皮膚、乳房、膀胱、腎・尿路(膀胱除く)、脳・中枢神経系、多発性骨髄腫の合計
※上皮内がんを除く
部位別がん罹患数(2021年)女性
部位別の罹患数をみると、女性は乳房の9万8782人(22.8%)が最も多く、次いで大腸がん6万8314人(15.8%)、肺がん4万1782人(9.6%)、胃がん3万6053人(8.3%)、子宮がん3万111人(7.0%)の順となっています。
このうち子宮がんの内訳は、子宮頸部1万690人、子宮体部1万9071人などですが、前がん病変である上皮内がんを含めると、子宮頸部だけで3万5263人となります。
※グラフ「その他」は、口腔・咽頭、喉頭、皮膚、子宮の悪性新生物<腫瘍>・部位不明 、膀胱、腎・尿路(膀胱除く)、脳・中枢神経系、多発性骨髄腫の合計
※上皮内がんを除く
出典:厚生労働省「全国がん登録 罹患数・率 報告 2021」
3.部位別がん罹患割合(2021年)
罹患数の上位5部位(男性は前立腺、大腸、肺、胃、肝、女性は乳房、大腸、肺、胃、子宮)の全がんに占める割合は、男性が65.7%、女性が63.5%となっています。
部位別がん罹患割合(2021年)男性
※上皮内がんを除く
部位別がん罹患割合(2021年)女性
※上皮内がんを除く
出典:厚生労働省「全国がん登録 罹患数・率 報告 2021」
「全国がん登録 罹患数・率 報告 2021」に関しては、対がん協会報第753号でも詳細を掲載しています。
最終更新日:2025年7月14日