がんの部位別統計
2022年の部位別がん死亡数を死因順位別に見ると、トップは男性が肺がん、女性が大腸がんです。
がん罹患数は男女ともに膵臓がんが増加している一方で、男女ともに肝臓がんが減少傾向にあります。2020年のがん罹患数を見ると、男性は前立腺、女性は乳房が最も多くなっています。
1.主な部位別がん死亡数(2022年)
厚生労働省が2023年9月に公表した「2022年の人口動態統計(確定数)」によると、がん(悪性新生物〈腫瘍〉)による死亡は、38万5,797人(男性が22万3,291人、女性が16万2,506人)で、死亡数の24.6%を占めました。
部位別でみると、男性は肺がん、大腸がん、胃がん、すい臓がん、肝臓がんの順に多く、女性は大腸がん、肺がん、膵臓がん、乳がん、胃がんの順となっています。
主な部位別がん死亡数(2022年)男性
※グラフ「その他」は、口腔・咽頭、喉頭、皮膚、乳房、膀胱、中枢神経系、悪性リンパ腫、その他のリンパ組織・造血組織及び関連組織の悪性新生物、その他の悪性新生物の合計
主な部位別がん死亡数(2022年)女性
※グラフ「その他」は、口腔・咽頭、喉頭、皮膚、膀胱、中枢神経系、悪性リンパ腫、その他のリンパ組織・造血組織及び関連組織の悪性新生物、その他の悪性新生物の合計
2.部位別がん罹患数(2020年)
厚生労働省が公開した「令和2年全国がん登録罹患数・率報告」によると、2020年1~12月に新たにがんと診断された罹患数(上皮内がんを除く)は94万5,055人(男性53万4,814人、女性41万238人)。部位別の罹患数は大腸が14万7,725人(15.6%)で最も多く、次いで肺12万759人(12.8%)、胃10万9,679人(11.6%)の順となりました。
※上皮内がんを除く ※総数は男女および性別不詳の合計
部位別がん罹患数(2020年)男性
部位別の罹患数をみると、男性は前立腺がんが8万7,756人(16.4%)と最も多く、次いで大腸がん8万2,809人(15.5%)、肺がん8万1,080人(15.2%)、胃がん7万5,128人(14.0%)、肝臓がん(肝および肝内胆管)2万3,707人(4.4%)の順になり、2019年と比べると、肺が胃を上回りました。
※グラフ「その他」は、口腔・咽頭、喉頭、皮膚、乳房、膀胱、腎・尿路(膀胱除く)、脳・中枢神経系、多発性骨髄腫の合計
部位別がん罹患数(2020年)女性
部位別の罹患数をみると、女性は乳房の9万1,531人(22.3%)が最も多く、次いで大腸がん6万4,915人(15.8%)、肺がん3万9,679人(9.7%)、胃がん3万4,551人(8.4%)、子宮がん2万8,492人(6.9%)の順となっています。
このうち子宮がんの内訳は、子宮頸部1万353人、子宮体部1万7,779人ですが、前がん病変である上皮内がんを含めると、子宮頸部は3万2,734人となります。
※グラフ「その他」は、口腔・咽頭、喉頭、皮膚、子宮の悪性新生物<腫瘍>・部位不明 、膀胱、腎・尿路(膀胱除く)、脳・中枢神経系、多発性骨髄腫の合計
出典:厚生労働省「全国がん登録 罹患数・率 報告 2020」
3.部位別がん罹患割合(2020年)
※上皮内がんを除く
罹患数の上位5部位(男性は前立腺、大腸、肺、胃、肝、女性は乳房、大腸、肺、胃、子宮)の全がんに占める割合は、男性が65.5%、女性が63.2%となっています。
部位別がん罹患割合(2020年)男性
部位別がん罹患割合(2020年)女性
出典:厚生労働省「全国がん登録 罹患数・率 報告 2020」
「全国がん登録 罹患数・率 報告 2020」に関しては、対がん協会報第740号でも詳細を掲載しています。
最終更新日:2024年8月6日