2021年11月25日
お知らせ
漱石ロボと奥仲医師ががんをテーマに対談-中学生向け特別授業を開催-
11月13日(土)、日本対がん協会は学校法人二松学舎とともに、千葉県柏市の二松学舎大学附属柏中学校で中学2年生を対象としたがん教育の特別授業を行いました。
授業冒頭では、呼吸器外科学を専門とする山王病院副院長の奥仲哲弥(写真左)医師が、二松学舎にゆかりのある明治の文豪・夏目漱石を再現した「漱石アンドロイド」(写真右)と対談。明治と令和でがんの状況を比較しながら、がん予防・がん検診の大切さについて語り合いました。
対談後は、「十代から知っ得がんの知識」というテーマで奥仲医師による授業がスタート。がんの発見時期と生存率の関係や早期発見の重要性など、具体的な数字を交えながらがんについて分かりやすく説明しました。
さらに薬や医療技術の進化についても紹介。「今後ますますオーダーメイドのがん治療や身体にやさしい手術が普及していくだろう」と、将来の展望も述べました。
特別授業は「がんに対する正しい知識を身につければ、がんは決して怖いものではないし、ご家族を支えることもできる」という奥仲医師のメッセージで締めくくられました。参加した約90人の生徒たちはメモを取りながら授業に熱心に耳を傾けていました。
■奥仲哲弥(おくなか・てつや)
山王病院副院長、国際医療福祉大学医学部呼吸器外科教授、専門は呼吸器外科学(呼吸器疾患全般、肺がん)。4,000例を超す手術経験がある。禁煙の活動に積極的に関わり、小学生や高校生の子どもを持つ父親を対象にした禁煙啓蒙活動も行っている。
■漱石アンドロイド
二松学舎大学の創立140周年事業の一環として、2017年に制作された。大阪大学大学院の石黒研究室が制作監修した。アンドロイドの「顔」は、朝日新聞社が所蔵する漱石関連資料の中から「デスマスク」を3Dスキャンした。音声は、漱石の子孫である夏目房之介氏の声から「音素」(音の素)を抽出し解析し、アンドロイドの「声」を創作した。二松学舎大学での講義、愛媛、熊本などでの講演、舞台演劇などもおこなった。