2024年03月04日
お知らせ
【開催報告】RFLJ2023サミット&2024キックオフミーティング
リレー・フォー・ライフ・ジャパン(RFLJ)の2023年度サミットと、2024年度キックオフミーティングが2月23、24の両日、東京・築地の国立がん研究センター研究棟で開かれました。
新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したことから、関係者が一堂に会するのは4年ぶり。全国の実行委員会やナショナルスポンサーの代表者ら約100人が参加しました。
2023サミット
リレー・フォー・ライフ(RFL)は、地域ぐるみでがん患者や家族を支援するとともに、がん征圧をめざすチャリティ活動です。
23日のサミットは、冒頭、石田一郎常務理事が日本対がん協会の活動を紹介。その後、RFLJの2023年度の活動が報告されました。チャリティ活動は全国各地で49実行委員会が行い、47会場でリアルイベントが実施され、実行委員会から日本対がん協会への寄付額は3173万円あまりになりました。セルフ・ウオーク・リレー(SWR)は26実行委員会と日本対がん協会、15企業が取り組みました。参加者は延べ4996人、歩数は約7億5150万歩、寄付総額は2600万円。SWRの寄付は「がん相談ホットライン」の相談6500件の運営に充てられます。
後半のグループワークでは、テーマ別に10グループに分かれて意見を交換し、各実行委員会の成功事例やアイデアを共有しました。参加者からは「場所や環境、RFLへの想いや受け止め方などは違っても、同じ方向を向いて、同じ目的でいろんな形で頑張っていこうという姿が見えて勉強になった」といった感想が聞かれました。
2024キックオフミーティング
24日のキックオフミーティングは、日本対がん協会の垣添忠生会長のあいさつで開会。垣添会長は昨年3~6月、東北地方の太平洋岸を歩きながら東日本大震災の被災者、がんサバイバーを訪ねたことを振り返り、「ほんの少しでも希望があれば人は生きられる。RFLのHOPE(希望)もそこにつながる。どうぞ皆さん、元気で頑張りましょう」と呼びかけました。
続いて、RFLチームの是澤聡子マネジャーが2024年度の活動方針を説明。「『垣根を越えてワンチームで!』を活動のスローガンとし、がんで苦しんだり悲しんだりする人を一人でも減らしていくため、日本対がん協会、RFLJ実行委員会、企業、患者会などがワンチームのつながりを持ち、垣根を越えて互いに支え合うことでより良いRFLをめざします」と呼びかけました。
この日の後半では、アメリカ対がん協会に認定された2024年のグローバル・ヒーローズ・オブ・ホープ(GHOH=希望のヒーロー)の紹介も。北條千秋さん(RFLJ信州長野)、三室さつきさん(RFLJ静岡)、久保田一男さん・鈴美さん夫妻(RFLJ大阪あさひ)がそれぞれRFLとの関わりやRFLに対する想いを語りました。
研究者による報告
キックオフミーティングでは、RFLJの寄付に基づく二つの事業の支援を受けた研究者の報告もありました。
がんの新しい治療法や新薬開発のための国内研究を支援するRFLJプロジェクト未来研究助成金では、2021年度に助成金を受けた今野雅允医師(産業技術総合研究所主任研究員)が、早期発見が困難なすい臓がんの早期発見を可能にする腫瘍マーカーの研究について報告しました。
また、日本国内の意欲ある若手医師が海外のがん専門施設で高度な医療を学ぶことをサポートするマイ・オンコロジー・ドリーム(MOD)奨励賞では、2019年度に受賞し、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターへ留学した宇田川響医師(国立がん研究センター東病院)が留学先の研究施設や研究内容について説明。留学によって新たな研究の機会や多くの出会いを得られたことや、歴代のMOD留学生の間でRFLJの旗が引き継がれていることも紹介しました。
2日間の日程を振り返り、参加者からは「がん相談ホットラインや研究助成について生の声を聞き、熱を持った方たちが大切にお金を使って必要な方たちに届けてくれている、私たちのお金がちゃんと役に立っているということをリアルに感じられた。また、個性豊かな各地の実行委員に驚きや元気をもらえた」「実際にいろんな方と話をしたり、寄付金の使い道、電話相談や先生の話を聞いたりして自信を持ってRFLのイベントに友人を誘えると感じた」などの感想が聞かれました。
(日本対がん協会機関紙「対がん協会報」2024年3月1日号から一部抜粋)